2020-01-01から1年間の記事一覧
黒人少年がおそろしく強力な武器を手に入れてしまい、それをどう扱うのか、復讐や憂さ晴らしに使うのか、というB級SFアクションの器ながらかなり倫理的な話になる。新宿バルト9でかかったのを見逃したのをWOWOWで追い付いたわけだが、このチェーンでかかるの…
ちょっと「幼年期の終わり」みたいに超越的な宇宙人による支配と「平和」がもたらされたディストピア世界。一方でああいう強権性による平和と安定というのが一定の説得力を持つのが今の世界そのものだろう。エイリアンがトゲトゲだらけのウニの化け物みたい…
“シネラマ超大作『2001年宇宙の旅』特集“。『少年マガジン』1968年3月24日号掲載。外国映画と少年が近しい時代。いつの間にか海を越えて共有されている。https://t.co/F80QQmyHHd https://t.co/x4p0aMb4Pu pic.twitter.com/3Irmsivg3B— Watabe Gen 渡部幻 (@…
悪役があからさまにドナルド・トランプなのだけれど、比べると卑劣さ嘘つきぶりがまだ甘いわけで、あれくらいで反省するようなタマかと現実のトランプが混ざってしまうのは良し悪し。核心になる願いをかなえる石の扱いが混乱していて、どういうルールで働く…
聞くだに安いパクリものみたいな邦題だが、原題はIsolation(孤立)とあるように、人里離れた牛舎が舞台。そこで飼われている牛に何者かが取りつき牛以外の生き物を産むという「ローズマリーの赤ちゃん」の牛版みたいな話。話だけだとますますパチモノだが画…
どこかで見たようなパターンの話だな、と思いながら見ていて、見終えてから思い出した。「ワーキングガール」だ。ケヴィン・スペイシーがまだ無名でワンシーンだけのセクハラ男(!)役で出ている頃の映画だから、随分前。というか、この映画の主演のダコタ…
韓国本国では動員記録(1960万人)を作った大作だが、秀吉の朝鮮出兵の慶長の役を扱っている、つまり日本が悪役になっているせいか劇場未公開。日本側の描写は韓国側から見たものだから当然ひっかかるところあるだろうと思ったので、御贔屓チェ・ミンシク主…
いろいろと残念。AIを使っていた側が追われる側におかれて監視システムを駆使しての追跡をかわしながら無実を晴らすというヒッチコックばりの定番で、定番だからそれだけ強力でもあってさまざまなアイテムを駆使した追っかけは日本映画としてはずいぶん頑張…
地方ヤクザを通した日本戦後史みたいな二時間半。「仁義なき戦い」のセリフの引用があるが(エンドタイトルにも笠原和夫「仁義なき戦い」と出典が明記されている)、あれが戦中派にとっての戦後史という側面もあったのに対し、これは世代的には団塊にとって…
「八つ墓村」のヒントになった昭和13年の津山二十八人殺しの実話を扱った西村望原作の映画化。 ロケ地になった村が実に不穏な雰囲気でスケール感もあるのだが、映画の内容が内容だから貸してくれる村などなかったのが、近くダムに沈むからというので使用でき…
還暦過ぎのアクション・スターことリーアム・ニーソンもいつの間にか無双感という点ではトップになったのではないか。身体は大きいけれどシュワルツェネッガーほど特別な体格でもないのだが、ぬーっとしていて、およそ負けるとか危ないという感じがない。危…
渋谷で見たのだが、パラレルワールド感ハンパない。駅前交差点の雑踏で誰一人マスクしていないのだから。コロナ禍前に撮ったのだろうし、渋谷駅前の大オープンセット撮影が売りでもあるし(この再現ぶりは見事)、それはいいとして、肝腎の中身の方がこれが…
19世紀オーストラリアで自分をレイプし子供を殺した男に対する女性の復讐劇だが、そのための道案内役が黒人男という被差別者同士の組み合わせになり、男=女と白人=黒人の差別・被差別の組み合わせが複雑にねじれたものになっている。白人とはいってもアイ…
ニュートンは1920年ベルリン生まれ。ワイマール共和国の文化環境からナチスドイツ体制に変わっていく中で育つ。 自由が失われ特にユダヤ人として迫害された経験が作品に反映しただろうことは見当がつくが、一方でナチスの党大会やプロパガンダとしてのオリン…
邦題からは「清貧のすすめ」みたいなのか(古いね)と思っていたが、実際に映画を見ると、ウルグアイが南米にあり、チリやアルゼンチンの近くにあったことが改めてわかる。つまり、アメリカが糸を引いた軍事クーデターにより今では世界を席巻している新自由…
1963年製作。 木下恵介監督とすると「香華」の一本前、つまり松竹在籍中ほぼ最後の作品。1945年夏とタイトルが出るので、戦争が終わる頃だとはわかるが、その前なのか後なのかは必ずしもはっきりしない。木下は念願だった「戦場の固き約束」の準備中で、戦争…
アレクサンドル・ソクーロフによるアンドレイ・タルコフスキーのドキュメンタリー。ソクーロフにとって監督第一作を擁護してくれたタルコフスキーは特別な存在だったろうが、ことさらに感傷的にそういった事情を伝えるナレーションの類は(例によって)ない…
シネラマパワーさんが今月で閉館…その建築、日活封切館の文字、すべて良いのです。館主さんのお話も本当に貴重で忘れられない思い出です。(画像は2017年にお伺いした時)#シネラマパワー #映画館 pic.twitter.com/9a8220NlC0— 本宮映画劇場 (@motomiyaeigeki)…
実話ベースの難病もの。ラストで(例によって)実物のカップルの映像が出るわけだが、あれと思ったのは男の方がアフリカ系なこと。映画では中国系のハリー・シャム・Jr.が演じているが、どういう事情だろう。チャイナマネーが入ったのが原因で中国系にしたの…
IMFが作るのは貧富の差が広がり、労働者を簡単に馘首できる、つまり新自由主義が支配する世界だというセリフが痛烈。もちろん日本も追随している。 エリートたちが物事をなあなあにして上におもねり下を恫喝する、IMFに抵抗するのをやめ、国を売り渡す方を選…
毒蛇に噛まれて死んだ愛妻エウリュディケーを冥界の王ハーデースに無理をいって連れ帰りかけたのを、戻り切る寸前に振り返ってはいけないという約束を破ってしまった為にまた地獄に引き戻されてしまう、というオルフェウスの伝説をモチーフにしている。この…
劇画漫画家の平田弘史先生は題字も手掛けているが『おれは短大出』とかオモシロを求めて平田先生に依頼したとしか思えない #tama954 pic.twitter.com/TJ411K8wt1— Simon_Sin (@Simon_Sin) December 2, 2020 すぐ積み上げるので本棚も平置き型にしています。 …
明らかに前にテレビで見た覚えのある布団バタバタ迷惑おばさんをモチーフにしているが、それにが与えた印象に安易に溺れることへの対する批判が作品になっている。アパートに新しく越してきた作家兼主婦がただでさえ娘が小さくて手がかかるのに夫はまるで協…
ずいぶん久方ぶりの再見。一時期、封印作品扱いされていたらしい。室田日出男が犬の首を日本刀ではねるシーンなど撮影前から動物愛護団体から抗議があったというが、良くも悪くも作り物丸出しで、とばされた首が室田の喉笛に食いつくなどタイミングが変で笑…
チャップリンの「街の灯」をモチーフにした韓国映画が原作というのを見る前に知っていたのは、この場合いい方に転んだ気がする。主人公二人の縁というのが随分と偶然性が強いことや、男の方が裏社会に関わっているあたり、クサいと感じそうなところが、こう…
あ、これもあれも石岡瑛子の仕事かと何度も思った。 たとえば、山本海苔店の缶のデザイン。 レニ・リーフェンシュタールの「ヌバ」展のポスター。 「地獄の黙示録」のポスターもだが、赤一色でまとめられたエレノア・コッポラによるメイキング本「ノーツ」の…
娘のアーニャと生き別れになった父親がフランス南部の田舎町に潜伏して他のユダヤ人の子供たちを匿いスペインに脱出させようとするのを、半ば偶然から協力することになる地元の羊飼いの少年の回想として描く。脱出劇としてのサスペンスもあるが、あまりどぎ…
ロケ地巡礼というのが流行っている、というか元からあることだけれど、いったん破棄されて何もないただの人里離れた草っ原になっている「続・夕陽のガンマン」のクライマックスの墓地に仕立てられていた場所を発掘するだけではなく、映画撮影用に作られた十…
中学のいじめ、切り絵作家の妻と美術教師の夫、厚生労働省の若手官僚の一見関係ない三つのエピソードが交錯しながら描かれる。それがどうつながってくるのか、という趣向が工夫をこらしているのだけれど、ひねっているところと丁寧過ぎるのとが混ざって、全…
宣伝を見ていると犬と家族をメインにした感動作みたいなのだが、あまり大きく出ていないが監督が矢崎仁司というので首をひねった。日本の同性愛映画のエポックである「風たちの午後」から最近の「スティルライフ オブ メモリーズ」までインディ系でマイノリ…